社会福祉法人会計(老人福祉施設)簿記の基本10

8-1 事務費の科目

 

皆様こんばんは。

 

7-1,2では「事業費」の科目について説明をしました。

 

今回は「事務費」の科目について説明していきます。

 

「事務費」は「人件費」や「事業費」以外の費用が計上されるため、非常に使用例が多くなります。

 

できるだけ多くの例を挙げていきますので、自分の会社で購入しているものを思い浮かべて、どの科目が適切か検討しながら読んで頂きたいです。

 

それでは順番に見ていきましょう。

 

福利厚生費

主に会社の従業員のために支出した費用を計上します。

 

例:新入社員の歓迎会、忘年会、慰安旅行の法人負担分、健康診断費用、インフルエンザ予防接種法人負担分、結婚・出産時の祝い金、従業員の身内の不幸によるお通夜・葬儀の香典代など。

 

当社の慰安旅行については、毎月の給与から旅行積立金として一定額が控除されており、その金額と法人補助で旅行に行っております。

 

この法人補助に相当する金額が福利厚生費に計上されます。

 

また、インフルエンザの予防接種についても、予防接種代の内、社員は千円だけ負担し、残りの金額は法人が負担しています。この法人負担分も福利厚生費に計上されます。

 

どちらもかかった費用の全額を計上するのではなく、社員の自己負担分は給与から控除され、残額を法人の負担すべき費用として計上するケースですね。

 

 

職員被服費

職員に貸与、支給する制服、作業衣などの購入費を計上します。

 

新入社員や中途採用者は当然、その会社で統一されている制服や作業衣を所持しておりませんので、業者の人に採寸をしてもらい、後日その人に制服等を渡しています。

制服が届くまでの間は、自分の動きやすい服装をしてもらうか、退職した時に返却された中古の制服等を渡して業務をしてもらっております。

 

ちなみに中古の制服等はもちろん洗濯済です(笑)

 

 

旅費交通費

役員・職員の出張時の交通費、宿泊費を計上します。

 

例:理事会・評議員会に参加された方への交通費、利用者に付き添った時に要したタクシー代など

 

ただし、研修の時にかかった旅費・宿泊費・駐車場代は除きますので注意して下さい。

 

 

研修研究費

役員・職員の研修のために要した費用を計上します。

 

例:研修参加費、研修に参加するための交通費・宿泊代、研修テキスト代、施設内研修を実施する際の外部講師への謝礼金など

 

間違えやすい例として、職員のスキルアップのために購入した書籍代はこの科目にしがちですが、これは事務消耗品費」に計上しますので注意が必要です。

 

 

事務消耗品費

事務用に購入した消耗品の内、固定資産に該当しないもの(10万円未満)を計上します。

 

例:事務用品、10万円未満のパソコン、机、椅子など、「事業費」の各科目に例として挙げたもの以外のもの

 

非常に安価で細かいものを購入しているかとは思いますが、ものの例はキリがありません。

 

そのものが、誰が何ために使用されるのかを検討して下さい。

 

まず利用者のためのものかどうかで「事業費」なのか「事務費」なのかを判断し、これだけでも科目はだいぶ絞れます。

 

あとは内容を加味し、適正な科目に計上して下さい。

 

 

印刷製本費

事務に必要な書類、資料の印刷・製本代を計上します。

 

例:コピー用紙代、名刺代、当社では封筒代もこの科目に含めています。

 

ここでも1つ注意点があります。

 

コピー機のカウンター料金は、コピーなのでこの科目に計上したくなりますが、レンタルの場合は契約によって計上する科目が異なってきます。

 

コピー用紙代が含まれた場合のコピーカウンター料・・・「印刷製本費」

コピー用紙の無償提供がない場合のコピーカウンター料・・・「保守費」

となります。

 

 

修繕費

建物、備品などの修理代を計上します。

 

例:備品の修繕費用、車椅子を直すために購入した部品、利用者の部屋の障子紙代

 

施設の修繕で大きな金額がかかってしまうことはあると思います。

 

修理というよりは改良、改造により、以前と同じ状態に回復させる工事ではなく、そのものの機能や価値を増加させる工事であれば、これは資本的支出と言って資産に計上しないといけません。

 

原状回復工事、そのものの維持のためにされた作業は「修繕費」で構いません。

 

金額が大きい時は、その工事が本当に単なる修理なのか、資本的支出に該当しないのか、と注意を払うようにしましょう。

 

そのためにも、業者からの請求書の作業内訳や文言にもしっかりと目を通すようにして下さい。

 

中には「作業一式」と書かれた単純な請求書を発行する業者もいますが、その場合は詳細がわかる請求書と差し替えてほしいと連絡した方がいいと思います。

 

科目の振分のためだけではなく、後にどのような作業をしたのか確認するための備忘記録的な役割も果たしてくれますので、なるべく詳細がわかる請求書を発行してもらいましょう。

 

 

やはり「事務費」はボリュームがありますね(笑)

 

いつもよりもたくさん打ち込んでおります(;´д`)

 

次回は「事務費」科目の続きです。

 

まだ「事務費」科目の1/3しか説明できておりません。

 

次回もよろしくお願い致します。

 

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

 

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