NHK総合1で放送されている「チコちゃんに叱られる!」は素朴な疑問を深く掘り下げて、視聴者のためになる知識を提供してくれる素晴らしい番組です。
今回紹介する内容は4つあります。
なんで大人になると背が伸びなくなる?
正解:骨にある魔法の線が消えるから
大人も子供も骨の数は同じで206本あります。
骨の大きさが大きくなることによって、身長が伸びるのです。
ではどのようにして骨が大きくなっていくのでしょうか?
それは、骨の周りには骨芽細胞(こつがさいぼう)と破骨細胞(はこつさいぼう)の2種類の細胞が存在し、細胞同士が協力して骨を大きくしていきます。
まず、骨芽細胞は骨の周りにある軟骨を元に、硬い骨を作ります。
成長ホルモンが多いと骨芽細胞の働きが活発となり、身長が伸びやすくなります。
しかし骨芽細胞はばらばらに骨を作り出すので、骨の強度や形もばらばらになってしまいます。
そこで活躍するのが破骨細胞。
破骨細胞はここで作られたばらばらの骨を一度壊し、強度や形を調整していきます。
この繰り返しにより、骨の大きさが少しずつ大きくなっていくのです。
正解にあった言葉の「魔法の線」のことですが、主に太ももやすねのような長い骨の両端に存在します。
ちなみに「魔法の線」は骨端線(こったんせん)という名前で、この部分に骨の元となる軟骨・骨芽細胞・破骨細胞が多く存在し、軟骨が固くなり骨が長く成長していきます。
では次に、なぜ魔法の線は消えてしまうのでしょうか?
それは思春期に登場する性ホルモン(女性ホルモン)の影響です。
性ホルモンも骨芽細胞の働きを高める作用があるため、思春期に性ホルモンの量が増えることから、身長が急激に伸びることがあります。
しかし性ホルモンには軟骨を収縮するという働きもあります。
そのため、軟骨が収縮していくと骨芽細胞と破骨細胞の数が減少していき、ついにはなくなってしまい、魔法の線=骨端線が消えてしまいます。
これで骨が作られなくなり成長が止まってしまうわけです。
正解:骨にある魔法の線が消えるから
参考に骨絡みで「骨粗しょう症」についての説明もしておきます。
骨粗しょう症とは、骨の強度が低下し、骨折しやすくなる病気で、性ホルモンの欠如や加齢、運動不足が原因となっています。
一説によると、性ホルモンが減少すると骨芽細胞の働きが弱くなります。しかし破骨細胞も活動していますので、
骨を作る骨芽細胞の働き<骨を削って調整する破骨細胞の働き
となるため、骨がもろくなってしまうと言われています。
なんでバスケットボールのゴールにはボードがついてる?
正解:観客が邪魔するのを防ぐため
あんなところにあるゴールの邪魔するを人はいないのですが、一体どういうことなのでしょうか。
まずはバスケットボールの起源についてお話しします。
バスケットボールが誕生したのは1891年。
考案したのは、スプリングフィールド大学の体育教師 ジェイムズ・ネイスミス氏。
冬に体育館で行う球技を考えていたところ、サッカーボールと桃のカゴを使い、思いついたそうです。
当時は手すりにカゴをひっかけただけでボードはありませんでした。
床からゴールまでの高さは10フィート(3.05メートル)で、これは今でもこの高さで競技が行われております。
名前は、ピーチバスケットとボールを使ったので、「バスケットボール」と名づけられました。
ルールはドリブル禁止で、パスのみでボールを前線に送りシュートをしていました。
しかもシュートをしてボールがカゴに入っても、跳ね返って中から出てきたらノーゴール(笑)
カゴの中にボールが残っていないといけないルールだったみたいです。
更には、ボールがカゴに入ってしまうと、今のゴールの様に下にボールが落ちてこないため、毎回梯子でボールを取って試合を再開していたのです。
正直めんどくさいですね(笑)
それでは、観客の妨害を防ぐとはどういうことなのでしょうか?
ゴールであるカゴは、体育館の壁際のてすりにかけただけであり、観客はその真後ろにずらりと並んで観戦していました。
カゴの場所は観客の手も足も届く場所に付けられていたのです。
すると試合に熱くなった観客が、ゴールにボールが飛んでくると、手足でシュートの妨害をし、試合にならないという状況になりました。
この妨害を阻止するために、ゴールにボードを付けたわけです。
全く予想できない理由でしたね。
ただ、このバックボードが取り付けられることによって、皆様もご存知のように超スーパープレイが生まれ出しました。
結果として観客が熱狂する人気スポーツになったのです。
正解:観客が邪魔するのを防ぐため
なぜ年を重ねると涙もろくなる?
正解:脳のブレーキが緩むから
まず涙には2種類の涙があります。
①目を乾燥やゴミから保護する涙
②感動し気持ちが動いて出る涙
年を重ねると涙もろくなる方の涙は②ですね。
10代から60代の各世代の方に、同じ映像を見てもらった時の反応が全く異なっており、若者層は「楽しい、面白い」に対し、年配層は「感動した、悲しかった」と涙を流す人がいました。
世代でこんなに大きな差が生まれるのは、共感力の違いです。
歳を重ねるとそれだけたくさんの経験をしておりますので、共感力が上がっています。
感情が沸き起こるためには、自己投影や共感が必要となってきます。
そのため、経験が増える=共感が増える=涙もろくなる という式が成り立ちます。
また、正解の言葉の、脳のブレーキが効かなくなるとは、感情を抑制する力が弱くなってくることを言います。
この抑制は20代前半がピークで、あとは年齢とともに衰えていきます。
年齢を重ねていくと、共感力が抑止力を上回り、涙もろくなるというわけです。
涙もろい人は色々なことに共感ができる人なので、優しい人と言えます。
正解:脳のブレーキが緩むから
なんでタッチパネルは触っただけで反応する?
正解:チコっと感電しているから
タッチパネルにはその構造によっていくつかの種類があります。
今回紹介するのは、スマートフォンで使われている「静電容量方式」です。
タッチパネルの表面には、一定の静電気がたまっている状態が保たれています。
人間の体はほとんど水分でできておりますので、電気を通しやすい性質です。
そのため、タッチパネルを触ると、表面の静電気は身体の方に流れていきます。
これが感電なのですが、この感電によりタッチパネルがその場所を触ったと認識するのです。
本当にチコっと感電なので、人体に影響はありません。
他の有名なタッチパネルは、銀行のATMで使われている圧力で反応するタッチパネルです。
これは誤作動が少ないため、公共性の高い場面で使用されています。
正解:チコっと感電しているから
今回はここまでとなります。
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最後まで見て頂き、ありがとうございました。